※本サイトは企業活動に対してのサイト管理人の意見を発信する場です。皆様の判断とその結果に対しては責任を持ちませんのでご理解ください。
はじめに
更新日
2022年11月30日
分析対象企業
株式会社ファーストリテイリング
決算期間
2021年9月1日 – 2022年8月31日
決算URL
https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/pdf/yuho202208.pdf
企業URL
その他参考資料
企業概要
ファーストリテイリングは主にユニクロ、ジーユーを運営している企業です。他にも、Theoryをブランドとして所有しています。日本ではお世話になったことはないんじゃないかというほど有名なアパレル企業です。特徴として、小売店として衣料を販売するだけでなく、自ら商品を企画設計し生産しています。厳密に言えば、その生産は中国大陸などの工場に委託しています。商品生産も販売も行い、サプライチェーン管理に優れた企業です。
決算分析を行う前に
私がこの記事で意識している決算分析のポイントは、「利益の源泉」を見抜くことです。つまりどれだけの利益がどんな事業から生まれているのかを明らかにすることです。それを簡潔に読者の皆様に伝えることを目的としています。本当は掘り下げれば掘り下げるほど複雑な決算の姿が見えてくるのですが、それを行うと結局何で儲けているのか見えにくくなります。なので細かいところはあえてはぶき、「ズバリこれで儲けてます(もしくは損失出しています)」ということを簡潔に伝えることを意識しています。これが分かるようになるだけで、企業の決算分析はかなり的を得たものになるはずです。もちろん目的にもよりますが、投資目的であれ、就職転職目的であれ、自社の企業活動改善であれ、「利益の源泉」を見抜けなければ話は進みません。このサイトでは、その「利益の源泉」を誰が読んでもわかるように記事を書いています。その点を意識して是非続きをお読みになってください。余裕や興味のおありの方は、冒頭の決算URLから決算書(有価証券報告書)リンクを開いてご自身でも後ほど決算書を読んでみることをお勧めします。更に余裕のある方は、企業URLより企業の具体的な事業説明もご覧になってみてください。本サイトで利益の正体を特定した後に目を通すと、見えてくるものが変わるはずですよ。

決算分析の基本知識
純利益
純利益とは各種費用を売上から引き、最後に税金を引いた利益を指します。この純利益は、会社の貯金となり、また株主に配当金を支払う原資です。分かりやすく言えば、全ての支払いをして最後に残った企業のお金です。純利益が出ず、純損失となった場合がいわゆる赤字です。貯金を残せないということは、新しい事業への投資や社員への給与アップの為の資金が不足、お金を借りる際の信用の不足などに繋がります。

純利益率
売上に対する純利益の割合です。純利益を売上で割ることで算出します。どれだけ効率よく純利益を生み出しているかを明らかにします。純利益率が低いということは、売上に対して支払う費用(及び)が高いということです。

セグメント
事業分野のこと。上場企業(株式を証券市場に公開している企業)は、企業規模が比較的大きい為、自社の売上は複数の事業分野から計上されることが多いです。その為、決算資料内にはセグメント別の売上高や営業利益が記載されることが多いです。全体の売上高(もしくは各種利益)とセグメントのものを比較することで具体的にどの事業で利益を生み出しているかを明らかにする為に本サイトでは利用することが多いです。

対象決算のポイントと考察(分析結果)
着目業績データ
主要損益データ(連結)
2022年8月期(億円) | |
売上高 | 2兆3010 |
売上総利益 | 1兆2060 |
営業利益 | 2970 |
税引前利益 | 4130 |
純利益 | 2840 |
純利益率(%) | 12 |
※円安により、金融収益・費用は約1160億円プラスとして計上。
セグメント利益(セグメント別税引前利益)(連結)
2022年8月期 | セグメント利益(億円) | 全体税引前利益に占める割合(%) |
国内ユニクロ | 1330 | 32 |
海外ユニクロ | 1560 | 37 |
ジーユー | 180 | 4 |
グローバルブランド | ー10(損失) | – |
地域別売上高(連結)
2022年8月期 | 売上高(億円) | 全体売上高に占める割合(%) |
日本 | 1兆800 | 46 |
中国 | 4460 | 19 |
その他海外 | 7740 | 33 |
利益の源泉の特定
セグメント利益の内訳を見ていくと、「海外ユニクロ事業」が全体税引前利益の約37%を占めている。2022年8月期は、金融収益・費用が約1160億円プラスとなり、税引前利益に含まれていることにも注意。このプラス分だけで、税引前利益の約28%を占める。
地域別売上高を見ても、「中国」、「その他海外」は全体売上高の約52%を占めている。
これらの事実を元にすると、ファーストリテイリングは海外市場でのユニクロ事業によって儲けている会社と言える。
意外だったのは、ジーユーのセグメント利益が少ないこと。全体税引前利益の約4%しか占めておらず、純利益への貢献は少ないことがわかる。
まとめ(分析対象年度のみ)
純利益(分析対象年度)
約2840億円
純利益率(分析対象年度)
約12%
利益の源泉(分析対象年度)
海外ユニクロ事業
利益の源泉の企業利潤への影響力(定量)(分析対象年度)
セグメント別営業利益
約37%(海外ユニクロ事業)
地域別売上高
約52%(日本国外)
総合評価と考察
定量評価
評価点 | |
純利益 | 3 |
純利益率 | 3 |
合計 | 6 |
定性評価
純利益が出ており、純利益率も本年度は10%を超えていたので良い企業と判断しました。利益体質であることが判明したので、努力次第で給与アップをさせる可能性はまだあるのではないかと思います。
もしも私がこの企業で働くなら
海外収益比率が高いので、英語を使って現地と日本の橋渡しをするようなポジションを狙います。英語を使い、事業のことも理解する人間は全体的には少ないんじゃないかという仮説を立てると、高い給与をもらえる可能性を感じます。
人生を変えるために
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決算ジョブでは利益の源泉を伝えている。つまりその企業はどうやって儲けているのかということ。その情報を元にして、読者の方々がどうやったらその企業をもっと儲けさせられるかを考えられるようになったら嬉しい。
— 決算ジョブ (@checkcorpsss) November 30, 2022
企業も人も得意を伸ばせだと思ってます。年収アップのきっかけになりたい。